Records of the Department of State Relating to Political Relations Between the United States and Ecuador, 1945-1959
本コレクションは米国国立公文書館が所蔵する国務省一般記録群(RG59)の中から、米国国務省の米国とエクアドルの政治関係に関する外交文書約2,000ページを収録するものです。収録文書は米国国務省在外公館の外交官が国務省と交わした往復書簡です。
エクアドルの20世紀の歴史は国内では保守派とリベラル派の対立、対外的には隣国ペルーとの国境紛争で特徴づけられます。エクアドルの現代政治を代表するホセ・マリア・べラスコ・イバラ(José María Velasco Ibarra)は、1934年から1972年の間に5度にわたり、大統領の地位にありましたが、1952年から1956年までの3期目をのぞき、任期途中でクーデタ等により解任されました。
対外的には米州相互援助条約(リオ条約)と米州機構に加盟し、中南米における米国の政策を支持する一方、米国から軍事支援や開発援助を受けました。ペルーとの国境紛争に関しては、1941年から1942年にかけて発生した武力衝突後に、米国、ブラジル、チリ、アルゼンチンの4ヵ国が仲介して、「平和・友好・国境に関する議定書(リオ議定書)」が締結され、エクアドルはこれを批准します。しかし、コンドル山脈の国境画定が議定書で規定されていないとするエクアドルは1960年、ベラスコ大統領の時代にリオ議定書の無効を宣言しました。こうして国境紛争の最終的解決は1990年代まで持ち越されることになります。
米国国務省の外交文書を通じて第二次大戦後の米国の対エクアドル政策を浮き彫りにするコレクションです。
(マイクロ版タイトル:Records of the Department of State Relating to Political Relations Between the United States and Ecuador, 1945-1959)
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関連分野
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